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■首相、集団的自衛権行使容認に向けて決意

2014.05.17

このところ憲法シンポジウムが終ってからも大阪市支部総会の準備、役員への賛
助金のお願いや英霊顕彰の新聞への意見広告掲載に向けた協力のお願い、関係名簿
の入力作業、来週頭に開催される運営委員会の議案書作り、そして何といっても憲
法改正の実現を求める意見書の地方議会決議に向けての議会対策など、次々と業務
をこなすのに精一杯で情報メールを発信する時間がつくれなかった。ようやく自分
を取り戻す時間を持つことができた。

 今週も大きな事件があった。
 日本人にとって若田さんの地球帰還も感動した。「和の心」で長期滞在中に米露
の隊員との協調を図り、数々の業績を上げたことも素晴らしかったが、あの歯切れ
がよく屈託のない表情の会見を見ていると、日本人も堂々と外国と伍してやってい
ける資質があることを再確認できて、思わず拍手を送ってしまった。

 15日に安倍首相は政府有識者会議の安保法制懇の報告書を受け取り、その後「政
府の基本的方向性」を示したが、これまでの集団的自衛権はあるが行使できないと
いう憲法解釈変更に向けて並々ならない力強い決意を示したことが印象的であっ
た。いよいよ国際環境の変化と抑止力を持つために一国平和主義からの脱却に向け
て、わが国は戦後、初めて自分の足で歩み出そうとしていることを強く感じたし、
安倍首相の積極的姿勢を大いに評価したい。

 とくに記者会見冒頭で「いかなる危機にあっても国民を守る責任がある」という
言は国民も共鳴したのではないか。

 これが実現できれば戦後、画期的な事件となるはずだ。また予想通り、マスコミ
の取り扱いも破格であった。

 政府としてどう対応するのか、閣議決定に向けて20日から自民・公明両党の与党
協議が開始されるというが、集団自衛権行使容認には慎重姿勢を示す公明党も「グ
レーゾーン」事態への対応など「武力の行使」を禁じる憲法解釈を変更しない範囲
で柔軟に対応する姿勢を示していることから、協議の行方が注目されるところである。

 首相は記者会見の時に説明用のパネルを使用して「現状のままで子や孫はこうな
る」と説明したが、「邦人輸送中の米輸送艦の防護」「駆け付け警護」について日
本人の子供や女性、NGO関係者が銃を構えた武装集団や他国から攻撃される図を
描き、決して専門的すぎず、国民が自分の子供や孫に関わりがあることがわかるパ
ネルを作るように指示したこともよかった。

 報道によれば報告書には「近隣有事での不審船臨検、米艦防護」「国際秩序に影
響を及ぼす侵略行為」「米国が武力攻撃を受けた場合の対米支援」「領海内で潜没
潜水艦が徘徊している場合」「海峡などでの機雷の除去」「離島などで武装集団が
不法行為をした場合」と幾つかの具体的事例にどう対応するのかを提案している
が、どれも現実に起こりうる事案である。

 社民党や共産党などは「起こりえない空想」であると批判しているが、どちらが
現実に乖離しているかは、もはや国民の誰もがわかっている。

 いずれにしても報告書の全文をじっくりと目を通したい。

 小生の問題意識は憲法改正との関係、現憲法下では集団的自衛権行使を容認して
も必ず欠陥点が浮上してくること、これまで集団的自衛権行使を認めずに日米安保
が実質、適用できたのかどうかなのであるが、いずれにせよ、今は自衛隊の活動の
への制約を一つでも解くことから始めることが肝要である。

 この動きが憲法改正の動きを加速させることは間違いない。

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