■東日本大震災1周年を迎えて

 東日本大震災1周年に当たった昨日3月11日はテレビ、新聞各社のマスコミが
震災から1年経った各地の復興ぶりを報道していた。朝から我が家でも哀悼の意
を表す弔旗を掲揚。震災から既に1年をたったとは思えない時間の早さだ。

 画面では被災した所が岩手、宮城、福島だけでなく、東北から関東にわたる広
範囲に及んでいること、1年経過しても津波で押し流された地域は瓦礫が処理さ
れ、仮設住宅だけが並んでいるだけのシーンが映し出されており、復興への道の
りはまだ遠いことを改めて実感した。また現在も避難されている人々が約34万名
で、福島をはじめとして郷里にいつ帰れるか全く目処が立たない日々を送ってい
ることがわかった。一方で、スピードは遅々としているが、生活再建のスタート
を切った人々の姿もあり、明るい部分も取り挙げていた。

 午後2時40分頃、NHKでは政府主催の追悼式の模様が映し出された。天皇皇后
両陛下もしっかりとしたお足取りでお席につかれた。国歌斉唱の後、2時46分に
黙祷の発声に合わせて、家族で心静かに震災で犠牲になられた方々の御霊に対し
て、1分間の黙祷を行った。この静寂、全国民が被災された方々への哀悼と、こ
れまで現地で尽力されてきた人々への感謝と、これからまた復興へ向けて、国民
が心を一つにして邁進していくことを誓った祈りが伝わっていった。

 続いて追悼式では野田首相、天皇陛下のお言葉と続き、しっかりと拝聴させて
頂いた。天皇陛下のお言葉では、被災された方、消防団員をはじめ助けようとし
て命を落とされた方々への哀悼の意、これまで復興に向けて尽力されてきた人々
へのねぎらいのお言葉、そしてこれから国民が心を寄せ合って、復興の前進に協
力してほしいとのお言葉、さらに防災への心がけを子孫に伝えていくことの大切
についてお触れになられ、陛下はご病身を押して、そのことを国民にお伝えされ
たいことがよくわかった。
 それに続いての3人の遺族代表が弔辞を述べられたが、どの方も最愛の肉親を
突然に亡くなられた悲痛の悲しみや我が子が亡くなっているのに自分が生きてい
ることの意味など当事者しかわからないであろう重みが鋭く迫って来て、この
人々の悲しみも少しでも自分達が代わることができるのか、現実の悲惨さに思わ
ず立ち止まってしまう衝撃であった。

 それでも登壇された遺族の方々は人々に感謝の言葉を忘れることなく、この場
所にも立たれていることの気丈さを目の当たりにして、それでも人はこれだけ強
くなれるのだと思った。

 1年経って、私たちは外見の被災地の復興ぶりだけを話題にすることが多い
が、遺族や被災された人々は多くの肉親を失った心の傷をずっと持って生きてい
ることに心を寄せることが少ない。そのことをしっかと捉えて、こういう人々へ
心を寄せることを考え続ける大切さを思った。

 それでもこの日を迎えて踏ん切りがついたという言葉を発する遺族の人々もい
て、少しだけ心が晴れるような気がした。

 追悼式の後、神棚に向かって両陛下の御製、御歌を拝誦、献歌を奏上した。

      献歌

 震災を乗り越える力を我が国の甦らせる潮流とせむ