■何が解決したのか-入試中止を決断した市教委

 桜宮高校での体罰事件はいつのまにか体育系2科の入試を中止にするのかしないのかの問題となり、結局、橋下知事の「予算措置を考慮せざるを得ない」圧力に屈する形で、市教委は入試は中止するものの、普通科の定員増加、教育内容についてもなるべく体育系に近づかせる形としたが、看板のすげ替えだけのような感じでしっくりいかない。

 問題の本質は過度な体罰が繰り返され、生徒も精神的なダメージを受けていたにもかかわらず、学校や監督官庁である市教委は何の対応をしないばかりか、隠蔽をしようとしたことであるが、今度は学校の体質を変えるには入試中止をすることによって、一旦はゼロ・サムの状態にするとの橋下市長の判断には、もう一つ、合点がゆくものではなかった。

 小生には、新しく入学してくる受験生や在校生に対して、体罰を許容するような学校を一緒に考えていこうと橋下市長が呼びかけを行っている点については、生徒に対して少し酷な感じがするのだ。やはり生徒・児童はこの事件の中で翻弄されている感じがするし、そんなに子供達の意思を尊重するのならば、いっそ、入試をするべきであったように思う。

 ただ一点、市教委がいいまで機能していなかったことだけは明確であり、誰が教育行政について責任をとるのかというと、本来、その権限は教育委員会にあることがわかっただけでも前進かもしれない。